格安SIMは何故データ通信専用契約が多いのか

MVNO通信事業者による格安SIMは、スマートフォンの料金が高いと悩む人にとって、有効な解決手段となっています。

フルサービスによるパックプランを大手携帯電話会社が採用している状況に反して、必要な契約を必要な分だけ契約して使える格安SIMは、節約志向の利用者に受け入れられているわけです。

しかし、データ通信専用契約が前面に打ち出されていて、なぜか音声通話プランで魅力的なプランをあまり見かけない状態が長く続いていたことに違和感を感じる人も多いでしょう。

格安SIMにとって、温泉通話プランの提供は利益を生まないことが根底にあります。

格安SIMでは、大手携帯電話会社の通信帯域幅を一括購入して、加入者に共用利用させることで収益を得ています。

必要な回線帯域幅を購入出来るので、データ通信契約量を細かく設定した上で、多くの加入者を入れれば必然的にMVNO通信事業者は利益を得られるわけです。

音声通話SIMを発行する際には、大手携帯電話会社の音声通話網をそのまま使う必要があるので、他の利用者との共用利用は出来ないだけでなく、通話料についてもMVNO事業者にとって利益がほとんど出ない状況にあります。

データ通信専用契約ならば、ベストエフォート方式を採用しているので、大手携帯電話会社から一括購入している帯域幅が不足すれば、追加で購入すれば良いだけです。

利用者による使い方には、バラツキがあるので昼休みに一斉に使うと回線速度が格安SIMだけ遅くなってしまう事象が発生することは、購入済みの回線帯域幅に対して利用者が同じ時間帯に一気に使いすぎていることが原因です。

大手携帯電話会社では、音声通話にVoLTEを採用して高音質化を図っています。

そこで格安SIMでは、IP電話を利用した格安通話を行い始めています。

専用アプリを利用して発信を行えば、携帯電話番号はそのままで通話料を5分または10分無料としたり、そもそも通話料を半額にするといった方法を採用したわけです。

専用アプリの開発には時間が掛かるので、音質よりも格安SIMならではの安さをウリとして、アプリの品質向上に取り組んでいます。

格安SIMの中には、完全定額通話を実現したアプリを登場させている事業者が登場しており、今後の拡大有無はIP電話ならではの音質との兼ね合いとなるでしょう。

MVNO事業者は、大手携帯電話会社の音声通信網を使わない選択をすることで、音声通話でも利益を出そうとしています。